失われた10年とFX市場

日本経済の90年代は、バブル後の景気停滞から「失われた10年」と呼ばれます。 10年間、経済面ではほとんど進展がなかったということでしょう。

バブル後の92年以降、日本のGDPは名目で3%台に乗ったことはありません。 GDPは名目ではゼロに近い場合が多いのです。むしろデフレ傾向が続き、物価が下がってマイナスになる結果、実質GDPの方が、物価が下がった分大きくて、名目を上回るという結果になっています。

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その間の、この10年のFX市場は、当初は80年代の流れを受けて円高傾向に進み、95年には一時80円を割るまでの超円高となりました。

しかし、その後のFX市場はは反転して130円台まで円安となった後、105~125円のレンジで上下を繰り返しています。

ところで、日本経済が回復しない原因はどこにあるのでしょう?

ふつう、景気対策の一つめは「金融政策」です。企業の設備投資を導くために、金利を低くし、資金供給を増やすわけです。

日本銀行は若干の試行錯誤があったものの、ゼロ金利政策をとっています。しかし金利がほとんどゼロに近い状態でも、日本企業に設備投資の動きが出てこないのです。

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FX市場もさることながら、日本の不況の本質について、まず消費者自身の生活に対する先行き不安があります。高齢化社会に対する漠然とした不安です。

売れる商品がないことも指摘されています。このようないろいろな背景で消費は立ちあがりません。

また、モノを生産する能力の膨大な過剰が指摘されています。そのため設備投資に動きが出てきません。さらに先行きの景気に見通しが立たないのも、企業側が設備投資を控える理由でしょう。

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